Contents
- 1 ブログとは
- 2 ブログサービスとは
- 3 ブログサービスに対する発信者情報開示
- 4 ブログにおける「発信者」は?
- 5 ブログサービスに対する発信者情報開示の注意点
- 6 ワードプレスサイトの場合
- 7 博物館を巡る裁判例
- 8 YouTubeにおける動画の引用が適法と判断された事例
- 9 リツイート、いいね!の法的責任を巡る法務( Twitter/ツイッター上の権利侵害)
- 10 YouTube・インスタグラム投稿動画について動画投稿者を映画監督と同等に評価して著作者と判断した事例[東京地判令和3年10月26日]
- 11 東京地判令和3年5月26日・裁判所ウェブサイト[書籍#KuToo事件]<著作権裁判例紹介>
- 12 原告ツイートのスクリーンショットを埋め込んだツイート投稿について著作権法上違法とされた事例・裁判例紹介
- 13 令和3年7月29日知的財産高等裁判所判決・裁判所ウェブサイト[コンテンツ特許裁判例紹介]
- 14 平成26年12月11日大阪地裁判決・『コンテンツ提供システム』を巡る[コンテンツ特許裁判例紹介]
- 15 ファイル共有ソフト『ビット・トレント(Bit Torrent)』と著作権侵害
- 16 Twitterプロフィール画像事件控訴審判決ー著作権・発信者情報開示裁判例紹介
- 17 コインハイブへの機能的リンクは「保管」にあたるかーコインハイブ事件控訴審判決と不正指令電磁的記録保管罪
- 18 無料素材と誤診して写真素材をウェブサイトに使用した後損害賠償訴訟が提起され原告請求が認容された事例
- 19 ツイートアイコンを巡る発信者情報開示について
- 20 フラダンス振付事件一審判決総論部分のポイント
- 21 投稿型サイトの運営主体
- 22 [ペンギンパレード事件]インラインリンクについて著作権幇助侵害が認められた事案
- 23 平成30年4月25日知的財産高等裁判所第2部判決(平成28年(ネ)第10101号 発信者情報開示請求控訴事件)
- 24 知的財産権訴訟と訴額
- 25 複製権
- 26 ポパイキャラクター事件におけるキャラクターと不正競争防止法違反判示部分
ブログとは
ブログとは、投稿(エントリ)を体系的に整理したウェブサイトの一種で、2000年初頭から日本でも普及しました。現代的なウェブサイトは少なからずCSSなど、ブログの形式を取り入れているものがほとんどと言えます。
ブログサービスとは
ブログサービスは、ブログを気軽に発信できるようにインターネット上で投稿システムやサーバーを提供するサービスです。アメーバブログやライブドアブログ、最近ではNOTEも普及しています。
誰でも気軽に情報が発信できる反面、権利侵害が生じる場合もあります。
ブログサービスに対する発信者情報開示
ブログサービスで権利侵害された場合発信者情報開示などの法的措置が採れるのか
ブログサービス上の権利侵害について、発信者情報開示や送信防止措置請求などの法的措置をとることができます。ブログサービスは国内の事業者も多いことから国内サービスについては海外事業者より負担は少ない場合も多くなっています。
ブログサービスの発信者情報開示請求の相手方
ブログサービスに対する発信者情報開示請求は、ブログを管理している事業者に対して請求するのが一般的です。例えば、アメーバブログの場合は株式会社サイバーエージェントに、ライブドアブログやLINEブログの場合はLINE株式会社に、NOTEの場合はnote株式会社に対して請求するのが一般的です。
ブログにおける「発信者」は?
平成24年3月30日東京地裁判決・ウェストロー2012WLJPCA03308030は、「ブログとは,ブログ管理者が記事を投稿する形式のウェブサイトの一種であって,ブログ管理者は,被告らのようなブログサービスを提供している業者と契約(ユーザー登録)し,ブログサービスを提供している業者が管理権限を有するインターネット上のサーバー上において自分自身のブログを開設し,被告らの管理する特定電気通信設備を用いて記事を投稿する。したがって,本件各書き込みが投稿されたブログのブログ管理者は,プロバイダ責任制限法2条4号の「発信者」に該当し,被告らは同条3号の「特定電気通信役務提供者」に該当する」との原告主張を是認し、「本件各ブログは,各ブログサービス提供者である被告らへ登録をした者のみがブログを作成,公開できる仕組みとなっていることが認められるから,本件各ブログ管理者として被告らに登録されている者が本件発信者に該当する」と判示しています。
ブログサービスに対する発信者情報開示の注意点
ブログサービスは、メールアドレスの登録のみでサービスを開始できるケースもあり、氏名や住所などの情報を保有していないケースもあります。その場合は、注意が必要です。
ワードプレスサイトの場合
ブログで最も多いのがワードプレスサイトです。ワードプレスサイトの場合、発信者は特定のブログサービスを利用せずレンタルサーバー事業者と契約してワードプレスサイトを開設している例がほとんどです。この場合、レンタルサーバー事業者に対して発信者情報開示や送信防止措置などの請求を行うことが考えられます。
国内レンタルサーバーに対する発信者情報開示
ワードプレスサイトでも問題となる国内レンタルサーバーに対する発信者情報開示については、下記の情報もご確認ください。