グッズ、広告などクリエイトの商業利用

キャラクターグッズや、キャラクターを用いた広告の展開など、クリエイト成果物を商業利用する際に様々な法律が問題となります。法律について不明な点がある場合は、弁護士に相談して法的な問題点を解決し、将来的に紛争に巻き込まれる可能性を可能な限り減らしておきましょう。弁護士齋藤理央 iC法務(iC Law)ではコンテンツのタイトル毎の顧問契約、キャラクター毎の顧問契約なども相談に応じて承っています。

クリエイト成果の商業利用

イラスト、ロゴ、キャラクター、フォトグラフなどのクリエイト成果物の商業利用と、問題となる法律を検討してみます。

商品化、景品化

キャラクターなどのクリエイト成果物をGOODS、ノベルティなどそれ自体商品にする場合、あるいはサービスや商品に伴って提供される景品類にする場合など、クリエイト成果物は様々な形で商業利用されます。

GOODS、ノベルティなど商品化、或いは景品化する際にまず問題となるのが、クリエイト成果物の知的財産権処理です。商標権、意匠権を取得する場合は出願登録が必要になります。また、第三者の著作権等の権利を利用ないし譲受けするとき、第三者に著作権等の権利を利用ないし譲渡するとき、利用許諾、譲渡等合意の内容を契約書にまとめておくことが後の紛争予防のために重要となります。

商品化又は景品化した物品の広告及び広告表示としての利用

キャラクターなどのクリエイト成果物をそれ自体GOODS、ノベルティなど商品にする場合、あるいはサービスや商品に伴って提供される景品類にする場合など、商品自体の広告、景品類を伴って提供するサービスや商品の広告を行うことになります。さらに、クリエイト成果物自体を他の商品やサービスの広告に表示して利用する場合もクリエイト成果物の商業利用の重要場面と言えます。さらに、広告自体が高い知的生産性の結晶であることは論を待ちません。つまり、広告自体も社会的に重要なクリエイト成果物のひとつです。このように、クリエイト成果物の商業利用に広告が関連する場合、景表法、独禁法などの広告に関する様々な法規制に対する対処が必要となります。

また、クリエイト成果物自体を商品、景品として利用するのではなく、別の商品、サービス及びこれに伴う景品類の広告に表示して利用する場合、広告作成の段階で初めて当該クリエイト成果物の利用がなされるため知的財産権処理を行う必要があります。さらに広告自体がクリエイト成果物として著作権法等によって保護される知的財産性をもつことも想起する必要があります。

契約時・契約後

クリエイト成果物自体を商品化した物品、クリエイト成果物を伴って提供する商品、サービス、クリエイト成果物で広告した商品、サービスについて、提供時、提供後において、民法、商法、消費者契約法、割賦販売法などの、契約に関係する法律等が問題となります。また、ECサイトなど契約の申し込みなどを併せて行う場合は、広告の段階から、契約関連法規も検討しておく必要があります。

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弁護士齋藤理央

東京弁護士会所属/今井関口法律事務所パートナー 弁護士
【経 歴】

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大阪府豊中市出身

早稲田大学教育学部卒業

大阪大学法科大学院修了/最高裁判所司法研修所入所(大阪修習)

2010年    東京弁護士会登録(第63期)

2012年    西東京さいとう法律事務所(I2練馬斉藤法律事務所)開設

2021年    弁理士実務修習修了

2022年    今井関口法律事務所参画

【著 作】

『クリエイター必携ネットの権利トラブル解決の極意』(監修・秀和システム)

『マンガまるわかり著作権』(執筆・新星出版社)

『インラインリンクと著作権法上の論点』(執筆・法律実務研究35)

『コロナ下における米国プロバイダに対する発信者情報開示』(執筆・法律実務研究37)

『ファッションロー(オンデマンド生産と法的問題点)』(執筆・発明Theinvention118(6))

『スポーツ大会とスポーツウエアの法的論点』(執筆・発明Theinvention119(1))

『スポーツ大会にみるマーケティングと知的財産権保護の境界』(執筆・発明Theinvention119(2))

【セミナー・研修等】

『企業や商品等のロゴマーク、デザインと法的留意点』

『リツイート事件最高裁判決について』

『BL同人誌事件判決』

『インターネットと著作権』

『少額著作権訴訟と裁判所の選択』

『著作権と表現の自由について』

【主な取扱分野】

◆著作権法・著作権訴訟

◆インターネット法

◆知的財産権法

◆損害賠償

◆刑事弁護(知財事犯・サイバー犯罪)

【主な担当事件】

『リツイート事件』(最判令和2年7月21日等・民集74巻4号等)

『写真トリミング事件』(知財高判令和元年12月26日・金融商事判例1591号)

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