サンリオの柔軟なライセンスビジネス

物販からライセンスビジネスに注力して一気に業績を伸ばしたサンリオ。

社名は山梨の音読みからスペイン語で聖なる河を意味するようです。

サンリオは物販で業績を伸ばしてきましたが、2008年頃社外から招聘したマーケティングビジネスの専門家が打ち出したライセンスビジネスで近年一気に業績を伸ばしたようです。

その好調ぶりとライセンスビジネスのユニークな手法は、一時期話題になっていました。

そのライセンスビジネスのユニークさとは、キャラクターのデザインを一定程度自由にデザインできるようにしたこと。結果的に様々なコラボレーションが生まれた様です。


(C)TOMY/ (C)キュートランスフォーマープロジェクト (C)1976,2015 SANRIO CO.,LTD.
トランスフォーマーとのコラボレーション。



(C)TOMY (C)キュートランスフォーマープロジェクト (C) 2015 Peanuts Worldwide LLC
スヌーピーと比較するとサンリオの柔軟さがさらに伝わるかもしれません。



(C)1976,2015 SANRIO CO.,LTD.
仕事を選ばないという噂にたがわず豆腐ともコラボレーションします…


ブランドイメージを損なわない最低限のラインを維持しつつ、クライアントの意向を最大限組み込むのは、クリエーションとしてもすぐれた手法であり、飽きられることなくキャラクターの露出が多くなり、リスクも低くライセンス使用料を得られるため非常に合理的なビジネス手法だと感じました。

コラボレーション後の著作者表示も共有著作物として処理する場合や単独で著作者として表示する場合などケースに応じて柔軟に対応しているようですね。上記に紹介したコラボレーションを見ても、商標、意匠、著作物と複数の知的財産が絡むため、ライセンスビジネスにとって知的財産権処理は権利の取捨選択を含めて重要な位置づけとなってきます。

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弁護士齋藤理央

東京弁護士会所属/今井関口法律事務所パートナー 弁護士
【経 歴】

写真(齋藤先生)_edited.jpg

大阪府豊中市出身

早稲田大学教育学部卒業

大阪大学法科大学院修了/最高裁判所司法研修所入所(大阪修習)

2010年    東京弁護士会登録(第63期)

2012年    西東京さいとう法律事務所(I2練馬斉藤法律事務所)開設

2021年    弁理士実務修習修了

2022年    今井関口法律事務所参画

【著 作】

『クリエイター必携ネットの権利トラブル解決の極意』(監修・秀和システム)

『マンガまるわかり著作権』(執筆・新星出版社)

『インラインリンクと著作権法上の論点』(執筆・法律実務研究35)

『コロナ下における米国プロバイダに対する発信者情報開示』(執筆・法律実務研究37)

『ファッションロー(オンデマンド生産と法的問題点)』(執筆・発明Theinvention118(6))

『スポーツ大会とスポーツウエアの法的論点』(執筆・発明Theinvention119(1))

『スポーツ大会にみるマーケティングと知的財産権保護の境界』(執筆・発明Theinvention119(2))

【セミナー・研修等】

『企業や商品等のロゴマーク、デザインと法的留意点』

『リツイート事件最高裁判決について』

『BL同人誌事件判決』

『インターネットと著作権』

『少額著作権訴訟と裁判所の選択』

『著作権と表現の自由について』

【主な取扱分野】

◆著作権法・著作権訴訟

◆インターネット法

◆知的財産権法

◆損害賠償

◆刑事弁護(知財事犯・サイバー犯罪)

【主な担当事件】

『リツイート事件』(最判令和2年7月21日等・民集74巻4号等)

『写真トリミング事件』(知財高判令和元年12月26日・金融商事判例1591号)

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