警察に捜査を受けたり、検察官に刑事裁判(厳密には刑事訴訟と言います。)にかけられた場合に必要になるのが刑事弁護人です。警察などの捜査機関からの捜査や、刑事裁判などにおいて依頼人を護り、助けになるために刑事弁護人が存在します。

さて、刑事弁護人について大きわけて二つの場面で役割が異なります。第一にまだ刑事裁判になるか決まっていない段階、つまり警察などの捜査機関から捜査を受けている段階です。第二に刑事裁判を行うことが決まった段階(検察官に起訴されてしまった場合)に必要となる刑事裁判における刑事弁護人です。

これを、検察官の刑事裁判を起こすための手続きである起訴に着目して、①起訴前弁護と、②起訴後弁護(訟廷弁護活動)に分類してご説明します。

サイバー犯罪・知的財産権侵害事犯の刑事弁護

インターネット法・コンテンツ関連知的財産権などを重点分野とする弁護士齋藤理央 iC法務(iC Law)は、サイバー犯罪や知的財産権事犯の刑事弁護業務を得意としています。

もし、サイバー犯罪や知財事犯の嫌疑で捜査を受けている場合は、お気軽にお問い合わせください。

    起訴前弁護

    起訴前段階の刑事弁護について

    警察、検察などの捜査機関が、犯罪の存在を感知したときに、公訴の提起及び公判の維持のために必要な、被疑者及び証拠を発見・収集・保全する手続を、捜査といいます。捜査段階においては、犯罪の嫌疑をかけられている方を捜査機関は「被疑者」と呼びます。

    この被疑者段階の刑事弁護においては、捜査機関による必要かつ相当な制約を超えた人権侵害の発生を防止しながら、検察官と折衝して不起訴などより有利な処分を獲得していくことが第一目標となります。

    被疑者段階の刑事弁護においては、そもそも、身体拘束の有無でその対応が大きく変わります。身体拘束がある場合、被疑者は警察署などに逮捕・勾留されていますので、弁護人が被疑者に接見という形で会いにいきます。

    さらに接見禁止まで付されている場合は、原則的に弁護人以外は被疑者に会えないことになり外部との交通を基本的に弁護人が担うことになります。

    これに対して、身体拘束がない場合は、基本的に被疑者と事務所などで会って打ち合わせをし、検察官などの捜査機関と折衝し、被害者がいる場合は示談交渉を行うなどしてより有利な結果の獲得を目指していくことになります。

    身体拘束がある場合は被疑者の行動に大きな制約がかかりますが、身体拘束には厳密な時間制限が定められており、基本的には制限時間内に処分が決定されることになります。これに対して、身体拘束がない場合は処分の決定に時間制限がないため、処分が出るまで比較的時間がかかるケースも見受けられます。

    いずれにしても、不起訴など有利な処分の獲得を目指して早期に弁護人をつけることが望まれます。

    起訴前刑事弁護業務

    起訴前(警察・検察など捜査機関の捜査段階で、刑事訴訟が未だ酵素提起されていない段階)における刑事弁護業務について、ご相談(身体拘束下の場合接見)のうえ、双方が委任・受任の意思を有する場合受任することが可能です。

    弁護士齋藤理央 iC法務(iC Law) 弁護士は、起訴前刑事弁護の業務取扱経験が国選弁護人経験も含めて一定数あるため、刑事手続・捜査の進展のタイムスケジュールを念頭に置いた弁護活動が可能です。

    起訴前弁護は検察官が判断権者であるため、検察官との折衝が重要となります。

    検察官との折衝について、不起訴獲得の経験も活かして、弁護士において効果的と考える弁護活動を選択させていただくことが可能です。

    また、身体拘束を解くための弁護活動についても、勾留却下獲得などの経験を活かして、可能な限り効果的と考える弁護活動を選択することができます。

    接見

    弁護人あるいは弁護人となろうとするものとして、24時間、警察官の立会いなく、時間無制限で接見をすることができます(※)。

    ※もっとも、深夜や長時間の接見など、事実上なんの理由もなく実施するのは問題があるため、そうした接見の実施については権利擁護のためなど、実施に正当な理由があると弁護士が判断した場合となります。

    刑事訴訟訟務

    起訴後弁護士介入のメリット刑事訴訟における審理を法律の専門家としてバックアップし、殆どの訴訟活動を依頼者に代わって行います。無罪が獲得できれば格別、懲役刑の刑期や罰金刑の罰金額など、可能な限り減らすように尽力しますので、弁護活動が奏功したときの社会復帰後に得られるメリットは非常に大きいと言えます。また、保釈などの身体拘束からの解放活動にも積極的に尽力します。起訴後勾留は長期に及ぶことから身体拘束から解放されて刑事訴訟を追行できることは、社会生活においても訴訟活動においてもメリットが大きいと言えます。

    公判請求を受けてしまった場合、刑事弁護人を選任し、訴訟を有利に進めていく必要があります。

    刑事訴訟は法律で厳格にその手続き進行が定められ、証拠の提出などひとつひとつの手続きに厳格なルールが存在します。法律の専門家たる当事務所弁護士は、刑事訴訟手続のルールにのっとり、実現したい主張・立証を依頼者に代わって実現するよう努めます。

    また、実体法上の主張をお伺いし、その主張の当否、訴訟戦略上の適否、その他事案に応じた主張の提案などを行い、綿密に訴訟上の主張を構成します。さらに、主張に必要な証拠を、収集、保全するように努めます。

    当事務所弁護士は、数十件の刑事訴訟経験があり、その内容も上告・控訴など上訴審から裁判員裁判・即決事案まで多種多様に及びます。

    当事務所の刑事訴訟訟務基本報酬は、着手金30万円(税別)、成功報酬金30万円(税別)となります。裁判員裁判や否認事案で複雑なものなど事案に応じて料金を増額する場合があります。また、事案の難易と経済事情に応じて料金を減額させていただく場合も御座います。まずはお気軽にご相談ください。

    第一審の刑事弁護について

    検察官に被疑事実を嫌疑ありとして起訴された場合、被告人として刑事訴訟に出廷し、裁判官による起訴状記載の公訴事実の有無の判断、認定された事実に対する法の適用結果に基づく判断(判決)を受けなければなりません。

    判決が無罪であれば刑罰に服すことは有りません。これに対して有罪の場合は刑罰が課され、自由刑の場合は原則的に刑務に服すことになります。

    被告人段階の刑事弁護は、基本的に裁判官による判断結果を被告人にとって最も有利な結果にすることを獲得目標とします。例えば、犯罪を犯していないにもかかわらず起訴されたケースでは無罪判決の獲得を目指します。また、起訴状記載の公訴事実に争いがない場合(犯罪を犯していた場合)は、執行猶予やより短期の懲役刑など可能な限り有利な量刑の獲得を目指すことになります。

    このような有利な判決の獲得を目指した法廷弁護活動が、被告人段階の刑事弁護の中核的な活動になります。

    有利な判決の獲得を目指して、公判に顕出される証拠を可能な限り被告人に有利にコントロールし、より有利な結論に導くべく事案に対する意見(弁論)を述べるなどします。

    また、その他にも起訴後は保釈という身体拘束からの解放手続きが請求可能になりますので、起訴後も身体拘束が継続している場合、保釈による身体拘束からの解放なども目指すことになります。

    刑事訴訟においては、判決言い渡し後、法定の期間内に上訴することが可能です。

    第一審判決に対しては控訴を、控訴審判決に対しては上告を行うことが許されています。

    上訴審の刑事弁護について

    日本の刑事訴訟においては、控訴審から、第一審の続審ではなく、事後審であるとされています。

    つまり、第一審の続きを再開するのではなく、第一審に顕出された証拠に基づいて第一審の判断に過誤がないか、事後的にチェックする建前になります。

    このため、刑事訴訟においては控訴審段階から非常に制限が多く、控訴審において十分な主張立証を行うには、一定程度の経験があることは望ましいと言えます。

    また、上告審は原則的に法律審であり、上訴が認められる確率は勿論、手続きの制限も控訴審よりさらに厳格なものとなります。

    一般的に控訴審においては公判が開かれますが、上告審においては原則的に公判が開かれません。したがって、上告審はほとんどの場合憲法違反などの主張について書面審理が行われることになります。

    弊所弁護士齋藤理央は、数十件の上訴審(控訴審・上告審双方含む)処理経験があります。また、控訴審においては原判決破棄の判断を複数回獲得しています。上訴審の経験のある弁護士に任せてみたい、弁護人をかえてみたいなどのご要望がある際はお問い合わせください。

    中央区及び隣接区市の刑事弁護

    弁護士として、控訴審や上告審などの案件に対応することもありますが、そうした事案に対応したときほど逮捕勾留段階や一審での主張立証の迅速かつ適切な対応の重要性をまざまざと感じます。

    このような経験を通じて、弁護士齋藤理央 iC法務は刑事弁護において迅速な対応の必要性を確信しております。

    中央警察署は至近です

    刑事弁護は時間との勝負です。
    また否認事件に関しては厳しい取り調べが行われることもあり慣れない身体拘束に苦しむ依頼人を頻繁に接見し励ます必要があります。もちろん、立地に関わりなく必要があれば接見に赴くのは弁護人として当然の責務です。とはいえ、立地条件により、他の案件との兼ね合いから接見に行くタイミングが多少影響は受けるのは、事実上止むをえない側面もあります。

    当事務所は立地的に中央警察署には大変近く徒歩1分です。このような立地的な条件を活かして、ほんの些細な用事でも、直ぐに接見に赴くなどの対応も可能になってくる場合があります。
    また、同じ中央区内の光が丘警察署、石神井警察署の両警察署にも近く、接見も行いやすく,密な接見を通して,手厚い刑事弁護を行うことが立地的に容易な環境となってきます。
    また、緊急の接見をご希望の場合も、比較的すぐに接見に赴くことができます。

    その他近隣の警察署

    牛込警察署、野方警察署、戸塚警察署、代々木警察署、杉並警察署、荻窪警察署、渋谷警察署などに留置されている方の刑事弁護についても,立地的に接見が行いやすい事務所位置となります。

    その他23区内の警察署及び多摩地区の警察署について

    関東全域、特に、東京23区内の警察署・留置所・拘置所に拘束されている被疑者・被告人の方々に可能な限り速やかに接見に赴き迅速なアクセスをとることが必要と考えています。

    中央区を初めとした23区内の刑事事件について,当事務所のモットーにのっとり、可能な限り迅速な対応をいたします。

    また,多摩地域の刑事弁護にも対応していますので,お気軽にお問い合わせください。

    家族・恋人・友人など、大切な方が逮捕されてしまった場合、事案の状況に応じて弁護士が最善を尽くしますので、慌てずにご相談いただければ幸いです。

    ご相談・ご依頼は下記メールフォームまで

      弁護士齋藤理央 iC法務(iC Law)の刑事弁護に関する情報発信

      弁護士齋藤理央 iC法務(iC Law)の刑事弁護や刑事事件に関連した情報発信については下記リンク先で詳細をご確認ください。

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      弁護士齋藤理央

      東京弁護士会所属/今井関口法律事務所パートナー 弁護士
      【経 歴】

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      大阪府豊中市出身

      早稲田大学教育学部卒業

      大阪大学法科大学院修了/最高裁判所司法研修所入所(大阪修習)

      2010年    東京弁護士会登録(第63期)

      2012年    西東京さいとう法律事務所(I2練馬斉藤法律事務所)開設

      2021年    弁理士実務修習修了

      2022年    今井関口法律事務所参画

      【著 作】

      『クリエイター必携ネットの権利トラブル解決の極意』(監修・秀和システム)

      『マンガまるわかり著作権』(執筆・新星出版社)

      『インラインリンクと著作権法上の論点』(執筆・法律実務研究35)

      『コロナ下における米国プロバイダに対する発信者情報開示』(執筆・法律実務研究37)

      『ファッションロー(オンデマンド生産と法的問題点)』(執筆・発明Theinvention118(6))

      『スポーツ大会とスポーツウエアの法的論点』(執筆・発明Theinvention119(1))

      『スポーツ大会にみるマーケティングと知的財産権保護の境界』(執筆・発明Theinvention119(2))

      【セミナー・研修等】

      『企業や商品等のロゴマーク、デザインと法的留意点』

      『リツイート事件最高裁判決について』

      『BL同人誌事件判決』

      『インターネットと著作権』

      『少額著作権訴訟と裁判所の選択』

      『著作権と表現の自由について』

      【主な取扱分野】

      ◆著作権法・著作権訴訟

      ◆インターネット法

      ◆知的財産権法

      ◆損害賠償

      ◆刑事弁護(知財事犯・サイバー犯罪)

      【主な担当事件】

      『リツイート事件』(最判令和2年7月21日等・民集74巻4号等)

      『写真トリミング事件』(知財高判令和元年12月26日・金融商事判例1591号)

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